化学の勉強法

大学受験-理系の必勝参考書

化学の勉強法


化学は理論化学、無機化学、有機化学、と3つの分野に大別することができます。僕は化学は比較的得意な方(好きな科目)だったので自信をもって勉強法を紹介します。

理論化学


理論化学は、計算の多い分野であることは間違いありません。
物理のように覚えなければいけない公式がいくつかありますが、そこまで多くはありません。それに、公式なんて覚えていなくても原理が分かっていれば0から自分で組み立てることができるので、公式を覚えるのと一緒に、なぜその式になるのかを考えながら勉強するとあらゆる問題に応用できるようになります。公式しか覚えていないと型のきまった問題しか解けなくなってしまいます。

また、化学とは実験ありきの科目なので、物体や物質の性質や特徴なんかも掴んでおいた上で、実験結果も把握しておかなければなりません。そのためには学校で行われる実験に積極的に参加することが望ましいですが、受験勉強が始まる今更...と思う人もいるかもしれません。そんな人は化学の項目で紹介している参考書をもとに考察をよく読んでどんな実験で何を目的としているのか、どんな結果が得られるかを勉強しましょう。試験には結果だけでなく、手順や、プロセス、器具の名前、物質の状態、など事細かく出題されるので、実験系の問題が出たらその実験のすべてを語れるくらいになりましょう。

無機・有機化学


無機・有機化学は物質の性質・状態・化学反応式を問う問題が多いです。個人的な感想としては、覚えなければいけない事項がめちゃくちゃ多いのでめちゃくちゃ苦労しましたが、覚えてしまえばポポンと問題を解けちゃいます。理系人にとって暗記というのは苦手かもしれませんが、しっかり勉強すれば結果はついてきますからノートなんかにまとめておくといいかもしれません。教科書だと情報が足りないので、化学の新研究など参考書を利用してどんな応用問題が出ても対応出来るようにしておきましょう。
無機・有機化学は理論化学と違って計算問題はめったに出ません。出るとしても化学式を利用した問題で、物質が何g生成されるかといったように、理論化学の分子量や物質量の計算ができれば無機にも応用できる簡単な計算ばかりです。新たな計算があると強いて言えば、イオン化エネルギーを計算するくらいでしょう。

まとめ


全体的に化学は体系的な勉強法が大切です。その分野を何度も勉強したからといって、受験する大学のレベルに合った問題集を買ったからといって、いきなり問題を解けるような科目ではありません。まずは基礎問題集を利用して、習ったものを1行から5~6行で答えが出る簡単な問題で力試しをすることが大切です。それを何回も繰り返し、力がついてきたと感じたら標準、応用問題へとステップアップを図るべきです。

というのも、難しい問題とは多くの基本事項が組み合わされた問題であったり、いくつかのポイントが組み合わされている問題です。問題の中の基本事項を一度自分で式なり表なりにしてから、求められていることに応用していきます。この基本事項を自分で式や表にすることを求められているのが基本問題集で取り上げていることです。容易大学~中堅大学までは各問題の小問として途中過程にあるものを求めてくるので、それらを使って次の問題に適用すればいいとわかりますが、難関校ではいきなり問題の最後の結果を求めてきます。
例えば、簡単な問題は小問数が多いです。

問1:○○と△△の物質量はそれぞれ何molか。
問2:・・・(省略)の時、○○と△△の圧力はそれぞれ何Paか。
問3:・・・(省略)の関係を何と呼ぶか。
問4:・・・(省略)の時、これら○○と△△の混合気体の全圧と△△の分圧を答えよ。
問5:混合気体の密度は何g/lか。

これなら、問1で求めた物質量を用いて問2を求め、問3でこの法則を使えばいいんだとわかり、この法則によって問4を求め、これらの答えを利用して最後に問5を求める。といったように誘導性のある簡単な問題になります。しかし、応用問題で出題される問題はいきなり問5を求められます。よって、問1~問4のような誘導がなくても自分で何を計算しなくてはいけないのか、何を利用すべきなのか、理解していないと解けません。全く同じ問題でも難易度が全然違うのです。なので、それら基本過程を如何に使うか、どう計算するかは応用問題集で練習してください。とにかくプロセスを理解しながら解かなければいけない問題が多いので基本問題、標準問題、そして応用問題と体系的に取り組んで、体系的に解くことを忘れないでください。